2023/6/22 追記: 下記記事は2012年に書いたもので現在は状況が変わっている可能性がありますのでご注意ください。
2010年ごろ、中国上海市への出張で上海市内のホテルに泊まっていた私は市内の繁華街に実弾射撃場があるというので早速に訪問することにした。
行き方を調べてみると、地下鉄の場合、地下鉄1号線の黄陂南路駅か、陝西南路駅が最寄り駅のようである。繁華街のど真ん中で外国人旅行客も多く利用する駅なので中国語が話せない私でも何とかなりそうだ。上海の地下鉄はキレイで乗客のマナーもしっかりしているという印象がある。マナーがないのは大抵田舎から来た人達で上海市民は都会っ子なのでキチンとしていると思われる。
しかし地下鉄のチケットの買い方が分からないので面倒くさそうだ、距離も遠くないしここはタクシーで行ってみることにした。
上海現代軍事体育倶楽部
住所:上海 淮海中路701号7楼
と、中国語が話せない私は紙に住所を書いてタクシーの運転手に渡す。
上海はタクシーが非常に安く、かつ台数も多く便利である。
ほどなく私を乗せたタクシーはブランドショップの並ぶ銀座のような界隈の雑居ビル前に着いた。射撃場の看板が1階にある。
ここか。この汚い雑居ビルの中に射撃場があるのか。
多少帰りたい気持ちを抑えて雑居ビル7Fまでエレベーターで上がった。7階のフロアにはクラブ新宿という飲み屋の看板しか見当たらない。
ここで本当に合っているのだろうか?不安な気持ちになってくる。
天井からぶら下がったクラブ新宿の看板をくぐると射撃場の受付が見えてきた。
受付の人が中国語で喋ってくるが何を言っているのかさっぱりだが、おそらく「いらっしゃいませ〜」とでも言っているのだろう。とりあえず銃が撃ちたいと手振り身振りで伝える。
ここは日本語も英語も通じなかった。こちらが中国語を解せぬにも関わらず中国語で喋りながら壁に掛かった銃の写真を指してきたので、要はこの中から撃ちたい銃を選べばいいのだろう。
ボルトアクションライフル各種とオートマチック式ハンドガン2種、リボルバー1種が選べるようだが、リボルバー以外は22口径のようである。リボルバーは他銃より口径が大きいため弾の値段は他銃の8元/1発より若干高くなっていた。
リボルバーの写真はコルトパイソンっぽい、というかコルトパイソンである。よし、今日はこのコルトパイソンとよく分からんオートマチックのピストルを撃ってやろう。
銃を選ぶと防弾ガラスで囲まれた射場にスタッフが連れて行ってくれた。
しかし、そこで実際に手渡されたコルトパイソンは似ても似つかないシングルアクション式のへぼい中国製リボルバーであった。まあ、コルトパイソンなんてあるわけないと思っていたから予想通りであったよ。
イヤーマフは渡されるが、シューティンググラスはない。結構危ない運営なので注意が必要だ。
射撃中、傍にはスタッフが一緒に居て、黙々と弾込めしてくれる。自分で弾込めは許されていないようだ。弾がなくなるとすぐにスタッフがリロードしてくれるが、自分から止めると言わない限り、永遠にリロードされ続けるので注意が必要だ。つまり止めると言わない限り値段がどんどん膨れ上がるシステムだ。また最低10発以上撃つことが義務付けられている。
さて肝心の撃ち味はというと、オートマチックピストルは22口径のためか非常にマイルドで反動も低く撃ちやすい印象を持った。自称コルトパイソンの中華リボルバーは38口径と思われ、射撃時の反動もあるので実銃を撃っているという気にさせるが撃っていく内に衝撃で木製のグリップが緩んでズレていったのには参った。
上海のど真ん中での実弾射撃、貴重な体験であった。
ターゲットはお土産として持ち帰ることが出来る。意外にもしっかりとした厚手の紙質で弾痕もハッキリと分かる良いものであった。
手軽に銃を撃てる場所だが、手軽な分注意していないと怪我をする恐れがある射撃場である。
参考動画(YouTube から拾った動画です)⬇️
※ 本記事は管理人が以前運営していた「GUN雑誌DIGEST」に掲載していた記事を加筆、修正したものとなります。
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