仕事帰りでルンルン気分でアパートの駐車場に車を停めて、颯爽と華麗に舞うように降りた時に、ふと地面を見ると銀色の小さい物体が転がっていました。
誰かがガムを銀紙に包んで捨てたのかと思い、愛車の近くに捨てるんじゃねえぜ、と下水溝に向けて蹴っ飛ばすとコロコロコロコロっと跳ねるように転がっていく。
ガムじゃねえ、オメェは誰だ!と下水道までたどり着けずに止まった銀色の物体に体を屈めて顔を近づけて見ると、銃弾でした~~
♪( ´θ`)
シルバーチップ(Silvertip)のホローポイント(HP)弾のようです。どこにも当たらずに駐車場まで何処からか飛んできたのでしょう。恐らくは空に向けて撃ったか?
物騒ですね~ (^ ^)
さすが銃天国アメリカです。
当たり前ですが線条痕がクッキリと刻まれています。6条右回りですので一般的に多く出回っているタイプのハンドガンから発射されたのでしょう。
径を測ってみると多少ダメージを受けているのと、線条痕がついているので多少の誤差はあるものの恐らくは9mm弾でしょう。
先端が多少ボロボロですが、マイクロスコープでよく見るとホローポイント弾だという事が分かります。
しかし、切れ目が十字に4箇所のみのようです。シルバーチップの9mmホローポイント弾で切れ目が十字、すぐにネットで身元!?が分かると思ったのですが全く該当しそうな9mm弾が見つかりません。
ウインチェスター製のシルバーチップかと予測していたのですが、切れ目は6本で違うようです。
切れ目が十字に4箇所の弾が全く見つかりません!!さては、自分で切れ目を入れたのか!?分からんッ!
マイクロスコープで線条痕を拡大してみます。
えぐれていますね。バレルのランド部分(Land)に当たる箇所がえぐれますが、バレルの溝部分(Groove)に当たる箇所は擦れなどの影響は少ないのですね。比較的綺麗に残っている感じです。
銃には指紋と同じように同じ線条痕はないので、どの銃から撃たれたものか線条痕から分かるそうです。という事でさらに拡大!
無数の細かい線条が見えます。例えば同じ銃で何発か撃った弾を調べると、これら細かい線条が全て一致する訳です。
つまり、6条右回りの痕という大きい箇所で見るのではなく、拡大して拡大して拡大して、さらに拡大して細い線条痕を写真に撮って、別の弾の線条痕の写真と二つを繋ぎ合わせて見比べるわけです。
だもんで、犯罪に使用した銃を警察に押収されるとマズイということで一回使用したら捨てたりするのですね。
いくらなんでもアパート内や駐車場で撃てば必ず何処かに当たらないと敷地内に転がってないので、ほぼ無傷で転がっていたということはアパート敷地外、かつ遠くから撃たれたのでしょう。
何処にも当たらなかった弾は初めて見たので勉強させていただきました。
※ 本記事は管理人が以前運営していた「GUN雑誌DIGEST」に掲載していた記事を加筆、修正したものとなります。
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