貿易業務では必須、海外営業員も知っておかなければならない用語、「HSコード」について記事にしました。
通関業者からHSコードを求められています。
何のコードのことでしょうか?
どうやって調べればいいのでしょうか?
海外営業員としてモノを輸出販売したときには相手先からHSコードの提供を求められるケースがあります。また、海外から輸入する場合もHSコードが必要となります。
ではHSコードとは何のことでしょうか?
HSコードとは?
HSコードのHSとは”Harmonized Commodity Description and Coding System”の略で、「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」で定められたコードです。
分かりやすく言うと、様々な品目に割り当てられたコードで、税関はこのコードを基に品目が何であるかを知り、輸入関税などを適用します。
HSコードの最初の6桁までは世界税関機構(WCO)に加盟している国であれば共通です。7桁目以降が必要となるとその輸入国のHSコードを調べなければなりません。
HSの号(6桁)の下の細分は各国が自由に行うことができ、日本は統計目的のために、輸出統計品目表及び輸入統計品目表を定める等の件(昭和62年大蔵省告示第94号)[13]により6桁をさらに3桁を付加して全体で9桁の統計品目番号を採用している。
Wikipedia
モノを輸入すると必ず税関を通ります。あなたの会社が輸出しかしなくても相手側(輸入者)からHSコードを求められるケースもあります。
正直、輸入国のHSコードは輸入者が調べてよ、と思うのですが相手も面倒臭がるか、輸入に慣れていないので分からないというケースは多いと思います。
注意点として、提出したHSコードを基に関税額が決まるため、間違えたHSコードを提出してしまうと、間違えた関税が発生する場合があります。場合によっては非常に高額になったり、また、無税となってしまう場合もあるでしょう。間違えて無税となった場合、これは脱税行為となりますので気を付けてください。
HSコードの調べ方
税関に問い合わせる
一番間違いがないのは、税関に問い合わせることです。相手国の税関に問い合わせるのが一番ですが、そもそも相手が面倒臭がってこちらに問い合わせてきているので望み薄でしょうから、その場合は自分で調べましょう。
輸入の場合は日本の税関で事前教示制度が使用できますので、問い合わせて確認するのが確実で間違いがありません。が、自分で調べることもできます。
1202 関税分類の事前教示制度について(カスタムスアンサー) : 税関 Japan Customs
とはいえ、インターネットでぱっぱと調べたいよ、という方は自分で調べることが出来ます。
税関HPから輸出統計品目表で探す
日本の税関HPからHSコードを調べることが出来ます。常に最新の品目表が表示されるので、第三者が運営するHPからではなく、税関HPから調べることをお勧めします。
1.税関HPから調べます。
統計品目番号の調べ方 : 財務省貿易統計 Trade Statistics of Japan (customs.go.jp)
2.上記HPから輸出統計品目表のページに移動します。過去の品目表も表示されますが、一番上の最新の品目表を使用してください。
輸出統計品目表 : 税関 Japan Customs
3.最新の品目表をクリックすると、分類された表が表示されます。そこで調べたい品目の分類を探します。
例えば、産業機械(の部品も含む)だとします。その場合は、
「第16部 機械類及び電気機器並びにこれらの部分品並びに録音機、音声再生機並びにテレビジョンの映像及び音声の記録用又は再生用の機器並びにこれらの部分品及び附属品」で分類は「第84類 原子炉、ボイラー及び機械類並びにこれらの部分品」となります。
4.該当する分類を見つけたら、その表の右にある「品目表」をクリックします。
5.選択した分類の品目表が表示されます。品目によっては非常に細かく詳細な表が出てきます。また品目毎にHSコードが付与されているのが分かるかと思います。
その中から輸出した製品に該当するものを探し出して、そのHSコードを見つけます。
まとめ
まとめです。
- HSコードとは「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」で定められたコード
- 輸出した場合、相手に相手国税関にHSコードを問い合わせるように依頼する
- 日本への輸入の場合は日本の税関で事前教示制度が使用してHSコードを調べることが出来る
- 自分で調べる場合は、日本税関HPから輸出統計品目表でHSコードを調べる
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