自社ホームページやメールで製品やサービスに対する問い合わせがあった場合は、見込み客確保の絶好の機会です!
とにかく前に進めることを考えてメールしましょう。
まずお礼
お礼だけのメールを送るということではありませんよ。最初に返信するメールの書き出しが「お礼」ということです。
これから見込み客になるかも知れない相手に感謝の意を伝えましょう。
長ったらしく書く必要はありませんので簡潔に書いてすぐに本題に進みましょう。
例えば、
Thank you for reaching out to us.
など。。。
え、これだけ?短くないの?
いいんです。これでOKです。メール返信の目的は問い合わせに対する「お礼」ではありませんのでさっさと本題に入りましょう。
海外営業になった最初の頃はお礼の文面をどう書くか悩んで時間をよく無駄にしていました
やってはいけないこと
長い会社紹介をする
相手から求められていない限り自社紹介は特に不要です。
いやいや、私の会社の古い歴史や素晴らしい実績をアピールするべきではないか!と思われる方もいるかも知れませんが、相手の問い合わせに関係ないことを最初に長々と書くのは単なる自己満足です。
あなたの会社概要や歴史など相手は全く興味がありません。そのような自社紹介はこれから商談が進んでいく中で必要な時に行なって下さい。
不必要にメール文章が長くなり本題に入る前に読まれなくなる可能性もあります。
短く簡潔にメールを書くのが基本です。
相手が要求する情報を最初に全て出す
よくあるケースとして、相手から求められた情報、例えば機械仕様やサービス内容などをそのまま提供して、相手からの返信が全くなくそのまま終わってしまうというパターンです。
価格を知りたいと言われて見積り書をメールしたら、それっきりになったことがよくありました
依頼された事をそのまま送り返すと、相手は満足してしまうため、いくらこちらからフォローアップのメールを出しても反応がない場合があります。
相手の視点で考えると、
- 来年度の予算取りのためにとりあえず価格を知りたい
- 興味があるけど社内の要求仕様に合うか確認したい
- 他社製品と仕様や価格の比較をしたい
- 相見積もりをして他社の提示価格を下げたい
- 現在使用している製品の仲の良い他社メーカーから秘密の依頼を受けたので、価格、仕様情報を提供したい
などなど、一旦情報を貰えばとりあえずは目的達成ですので、よほど相手側で具体的な購入計画が進んでいない限りは放っておかれます。
特に競合他社に情報が漏れたら大変ですので相手のことをよく知るまでは安易に価格を教えることは避けるべきです。
大抵の場合、問い合わせをした相手にとって一番の目標は、
「いかに営業セールスを受けずに情報だけ貰うか」
です。
また、これもよくあるパターンですが、良かれと思って様々な情報や資料を一回のメールで大量に送ってしまうと、相手にとっては一気に大量の情報を受け取ってしまい思考が停止!?します。
日々忙しい業務に追われている中、大量に資料や情報を目の前にして面倒臭くなってしまう可能性が非常に高く、後回しにされてしまうでしょう。
製品問い合わせが来ると嬉しくて、会社案内や全製品のカタログを一回のメールで大量に送ったことがあります
依頼背景を必ず聞く
相手から情報を求められた場合は、そのまま回答したり、資料を送り付けるのではなく、なぜ相手がその情報が欲しいのか引き合いの背景を聞くといいでしょう。
相手の情報がわかるだけでなく、相手の要望に合った情報を提供することができます。
相手に確認することについては下記記事もご参考ください。
例えば、ホームページ経由で、この製品に興味があるから価格を教えてくれ、と問い合わせがあったら、「差し支えなければこの製品にご興味を持たれた理由をお伺いさせて頂いても宜しいでしょうか?」と必ず聞き出しましょう。
すぐに使えるように英文サンプル例もサービスで書いちゃいますっ。
↓ めちゃくちゃ丁寧
We would hugely appreciate it if you could take a minute to tell us why you are interested in this product.
↓ 丁寧
Would it be possible for you to let me know what interests you about this product?
↓ カジュアル(何度もやり取りしている既存顧客向け)
If you’ve got a minute, could you let me know why you’re interested in this product?
状況質問する
聞き出した背景情報から自分が聞きたいこと、疑問に思うことは質問して相手から情報を可能な限り得ましょう。
これを状況質問と言います。
製品で何をしたいのか、具体的な購入計画はあるのか、希望納期はいつか、などと聞くのですが、あまりしつこいと逃げてしまうので2、3回程度のメールやり取りくらいに抑えておきましょう。
このやり取りで見込み度も分かってきます。問い合わせの製品の用途に合わないことが分かればその旨を伝えてお断りすることも出来ます。
お互いの時間を無駄にしないためにも、見込み客ではないと判断したら失礼のないように断ることも大切です。
早々に判断して断ったら、実は別の製品で相手のニーズを満たせることが判明して見込み顧客を逃したことがあります
情報提供の判断
前述した内容と被りますが、最初から相手の求める情報を出してしまうと相手が満足して返信が来なくなるケースがあります。
提供するにしても小出しや簡易なカタログなどで、かつ状況質問もしながらやり取りすると相手とのやり取りも続くかと思います。
メールや電話だけで受注が出来る製品やサービスの場合、いつまでも待たせておく必要はありませんが、この一連のやり取りで相手との距離も近くなったはずです。
必要な情報が得られた段階で、相手の要望も深く理解出来たことでしょうから、相手のニーズにばっちりとハマった提案、相手の現状に合わせて作り直した資料や相手にとって本当に有益で意思判断出来る情報を渡せると思います。
また、相手に具体的な購入計画がなくて単に製品仕様やサービス内容が知りたいだけだったとしても、相手の現状を把握することが出来たはずですので将来の潜在顧客として顧客リストに登録しておくことが出来ます。
実際に訪問してプレゼンしたい、売り込みしたいのでアポイントを取りたい場合は、(相手が諦めて逃げそうもない限り)基本的にこの時点では
「情報は相手が要求したものだが最低限のものだけを提供する」
がコツです。
アポイントに繋げる
相手の会社に訪問してプレゼンしたい、売り込みしたい場合は、完全な情報はまだ提供しないで、相手が知りたいという状態を保つといいかも知れません。
そうすれば相手はあなたとのやり取りを続ける可能性が高いです。
「実際にお会いして貴社のニーズ/要望について詳しく聞かせてほしい」などとメールしてアポイントを取りましょう。
またまた、すぐに使えるように英文サンプル例もサービスで書いちゃいますっ。
↓ 汎用的に使える表現
I would like to get an accurate understanding of your requirements, so that we can best respond to them. Would you meet with me sometime in next week?
↓ 製品やサービスにオプションがあり組み合わせて提供する場合など
I would like to get an accurate understanding of your requirements, so that we can find the best fit for you. Would you meet with me sometime in next week?
↓ 顧客に合わせてカスタマイズした製品、サービスを提供する場合など
I would like to get an accurate understanding of your requirements, so that we can customize a solution for you. Would you meet with me sometime in next week?
↓ その他の表現
We would appreciate it if you could take the time to meet with me to discuss further.
Would you be open to a meeting with me to discuss more details?
Would you be interested in a meeting to discuss further?
アポイントが取れなかったら
あなたの必死の努力に関わらずアポイントメントが取れなかったら、しょうがありません。
ここまでで相手の要望も深く理解出来たことでしょうから、相手のニーズにばっちりとハマった提案、相手の現状に合わせて作り直した資料や相手にとって本当に有益で意思判断出来る情報を渡しましょう。
そして、そのまま相手を逃さないように定期的にフォローアップのメールや電話を忘れずにしましょう。相手の状況が変わって会ってくれたり、最新状況を教えてくれるかも知れません。
サンプル例
最初の返信メール
Dear Mr./Ms. ○○,
Thank you for reaching out to us.
We will be happy to provide you the information you requested.
We would hugely appreciate it if you could take a minute to tell us why you are interested in this product.
We look forward to hearing from you.
Thank you,
Torao Nihonmatsu
状況質問メール
Hello ○○,
Thank you for your reply.
Here is some information about our product/service.
Would you be able to share your timeframe/plan/budget/drawing so that we can better assist you?
Thank you,
Torao
アポイントメール
Hello ○○,
I would like to get an accurate understanding of your requirements, so that we can best respond to them. Would you meet with me sometime in next week?
I look forward to hearing from you.
Thank you,
Torao
まとめ
ホームページやメールで製品やサービスに関する問い合わせを受けたら、
- 必ず問い合わせの背景を聞く
- 必ず状況質問して相手の状況を十分に理解する
- 見積もりや資料提供の依頼を受けてもすぐには提供しない
- 訪問アポイントを取りたい場合は情報は小出しで全て渡さない
- アポイントが取れなかったら相手に合わせた資料を作って提出し、フォローアップのメールや電話で状況確認をする
まず最初に相手の背景、状況を知ることが大切だと痛感しました
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